台風プラサン、浙江から上海へ相次ぎ上陸 3日間で2つの台風が襲来した異例の2024年秋台風記録
台風プラサン(2024年)は、2024年9月15日に北西太平洋のマリアナ諸島近海で発生した熱帯低気圧である。
その後、北上しながら発達し、日本の気象庁の観測では9月16日に最大勢力に達し、中心付近の最大風速は18m/s、中心気圧は992hPaとなった。
プラサンはフィリピンから中国、朝鮮半島、日本周辺へと影響を及ぼし、各地域で強風や大雨への警戒と防災対応が行われた。
浙江省岱山付近への上陸後に上海市奉賢区付近へ再び上陸し、台風ベビンカの上海上陸から3日以内に続く接近となったことで、上海では3日間のうちに2つの台風が上陸する異例の事態となった。
マリアナ諸島近海で発生 北上しながら勢力を強めたプラサンの経過
プラサンは9月15日00時(協定世界時)、北緯12.1度・東経144.6度付近のマリアナ諸島近海で熱帯低気圧として発生した。発生時の中心気圧は1002hPaで、北西太平洋上を北西方向へ移動した。
同日18時には台風となり、中心気圧は998hPa、最大風速は64km/hとなった。その後、台風は海面水温の高い海域を進みながら北上し、9月16日には北緯16度付近へ達した。
日本の気象庁(JMA)の解析では、プラサンは9月16日に最大勢力に達した。国際観測機関によって風速や中心気圧の算定基準は異なるが、日本の気象庁の解析基準では台風として観測される期間中、最大風速18m/s、中心気圧992hPaの勢力となった。
プラサンは9月17日15時(協定世界時)ごろ、北緯21.9度・東経133.9度付近に達した。その後は勢力を徐々に弱めながら北西へ進み、東シナ海方面へ向かった。
フィリピンでは「ヘレン(Helen)」の名称で監視され、フィリピン大気地球物理天文局(PAGASA)は熱帯低気圧情報を発表した。直接上陸はしなかったものの、周辺海域や一部地域では強風、高波、大雨への警戒が行われた。
フィリピンでは接近に伴い暴風警報信号(Tropical Cyclone Wind Signal)が発表され、沿岸地域では船舶の運航や住民の安全確保に向けた対応が進められた。
浙江に上陸後、上海で再上陸 華東沿岸を通過した強風と大雨
プラサンは9月18日以降、東シナ海へ入り、中国東部沿岸へ接近した。勢力は発生時より低下していたものの、熱帯低気圧としての構造を維持しながら浙江省沿岸へ進んだ。
9月19日18時50分ごろ、プラサンは中国浙江省舟山市岱山県付近へ上陸した。その後さらに北上し、同日21時45分ごろには上海市奉賢区付近へ再び上陸した。日本時間では9月19日22時45分ごろにあたり、浙江省と上海へ短時間のうちに相次いで影響を与えた。
中国中央気象台は台風14号として監視を続け、浙江省や上海市では台風警報や防災措置が実施された。沿岸地域では船舶の避難、港湾活動の調整、交通機関への対応などが進められた。
上海ではプラサン上陸前から防災当局が対応を開始した。上陸時には中心付近の最大風速23m/s、中心気圧995hPaが観測され、強風による屋外施設への影響や短時間の大雨による道路冠水、交通機関への影響が発生した。
プラサンの上海接近は、9月16日に台風ベビンカが上海へ上陸した直後だった。上海では短期間に2つの台風が相次いで上陸する状況となり、都市部における連続台風への対応事例となった。
温帯低気圧へ移行後も影響継続 韓国と日本で大雨への警戒
プラサンは中国東部を通過した後、9月21日に朝鮮半島周辺で温帯低気圧へ移行した。しかし、低気圧化後も湿った空気の流入が続き、韓国や日本周辺では降雨への警戒が必要となった。
韓国では韓国気象庁が大雨情報を発表し、南部地域を中心に強い雨が観測された。昌原では1時間降水量104.9mm、24時間降水量397.7mmを記録し、洪水や土砂災害への警戒が強化された。
朝鮮半島を通過した温帯低気圧は、日本周辺にも影響を及ぼした。日本では気象庁が低気圧や秋雨前線に伴う雨の強まりについて注意を呼びかけ、河川の増水、低地の浸水、土砂災害への警戒が行われた。
プラサンはその後も北東方向へ移動し、9月24日18時ごろ北緯45.9度・東経180.7度付近で消滅した。発生から消滅まで約9日間にわたり、北西太平洋から東アジア沿岸地域へ広範囲の気象影響を及ぼした。
2024年9月の連続台風事例 上海沿岸都市の防災対応を記録
台風プラサンは、最大勢力では大型台風には分類されなかったが、発生から消滅までの経路上で複数の人口密集地域へ影響を及ぼした。フィリピンでは暴風警戒、中国華東では上陸対応、韓国では大雨警戒、日本では温帯低気圧化後の降雨監視が行われた。
特に中国上海では、台風ベビンカの上陸から短期間でプラサンが接近・上陸したことで、都市防災における連続台風への対応が注目された。浙江省から上海へ進んだ経路は、秋季に発生する北西太平洋台風が沿岸都市へ影響を与える過程を示す事例となった。
日本の気象庁の解析では、プラサンは9月16日に最大勢力に達し、その後9月21日に温帯低気圧へ移行した。9月15日の発生から9月24日の消滅まで、北西太平洋から東アジア各地の気象監視対象となった。


