2025年の台風「ウーティップ」回顧報告
概要
2025年6月10日から15日にかけて発生したウーティップは、西北太平洋および南シナ海で形成された最初の熱帯サイクロンであり、香港に影響を与えた最初の熱帯サイクロンでもありました。
ライフサイクルの詳細
形成:
- 日時: 2025年6月10日
- 場所: 南シナ海の中央部、西沙諸島の南東約280km
- 状態: 熱帯低気圧として形成
移動と強度の進化:
- 6月11日: 西北西方向に移動し、徐々に強化
- 6月12日夜: Severe Tropical Storm(強い熱帯暴風)に発達
- 6月13日朝: 最大持続風速110 km/h(30.9 m/s、69 mph、60 kt、111 km/h)に達し、ピーク強度を記録
- 6月13日: 北北東に進路を変え、海南島の東方に上陸
上陸とその後の動き:
- 6月13日夜: 海南島の東方に上陸
- 6月14日: 再び北上し、広東省の湛江に上陸
- 6月15日: 内陸に移動し、徐々に弱化。最終的に低気圧に変わる
影響と被害
ウーティップは、以下の地域に大きな影響を及ぼしました:
ベトナム:
- 豪雨による洪水: 9名の死亡、2名の行方不明
- 影響を受けた家屋: 3,500棟以上
- 最大6時間降水量: 319.4 mm
- 72時間降水量: 1,203 mm
海南、広西、広東:
- 洪水と土砂崩れ: 7名の死亡
- 経済損失: 約18.1億元(RMB)
- 広西の玉林での24時間降水量: 401.5 mm
香港における警告情報
警告信号:
- 6月11日: 午前0時40分にスタンバイ信号1号を発令(ウーティップが香港の南約770kmに位置)
- 6月14日: 午後12時20分に強風信号3号を発令(ウーティップが香港の西南西約490kmに位置)
- 6月15日: 午後3時40分に全ての熱帯サイクロン警報信号を解除
風速と気象状況:
- 香港では、ウーティップの影響で強い南西風が吹き、高地では暴風に達する地点もありました。
- 6月10日: 香港天文台での最高気温35.6度を記録(1884年以降の6月の記録に並ぶ)
ウーティップは2025年の最初の熱帯サイクロンとして、特にベトナムと中国南部に甚大な影響を及ぼしました。香港では直接的な被害は少なかったものの、強風と豪雨の影響が見られました。


